平野実晴(H29年度修了生)
神戸大学大学院法学研究科・日本学術振興会 特別研究員(PD)

みなさま、いかがお過ごしでしょうか。この便りを書くよう、白石さんに依頼されることがなければ、私はおそらく今自分が何をしているのか振り返ることもせず、突き進んでいただろうと思います。卒業後のこの半年間、いったい私が何をバタバタとやってきたことの一断片を示すキーワードはSDGsです。私は、ざっくり水と国際法という関心で博士論文を執筆し、異なった側面からも同じテーマで今も研究を続けています。SDGsは法ではありませんが、グローバルガバナンスの中で持つ影響力は明らかですので、博士論文の中でも一つの章で取り上げました。この半年間にやってきた活動の3つは少なくとも、このSDGsに関連しています。
 
7月に、国連本部でハイレベル政治フォーラム(HLPF)というSDGsのフォローアップとレビューを行う会議がありました。HLPFではどういった議論がなされるのか、前々から関心がありましたが、今年は水に関するSDG 6がテーマとして取り上げられていることもあり、どうすれば参加できるか色々と探した結果、国連の公式なステークホルダー(メジャーグループと呼ばれます)の一つにChildren and Youthがあり、日本からJapan Youth Platform for Sustainability (JYPS) という団体がHLPFに参加していることが分かりました。早速コンタクトを取り、選抜を受け、HLPFへの派遣団の一人に加えていただきました。HLPF現地の感想は、よろしければこちらからご覧ください。(写真1)
 
私は、武者修行で国際水協会(IWA)に行った時から、日本のことをより知らなければグローバルな水課題についても語れないと感じるようになりました。とはいえ、国際法を専攻している以上、なかなか国内のテーマと直接関連付けることができずにいました。IWAにはYoung Water Professionals(YWP)という若手のネットワークがあり、その日本支部(Japan-YWP)もあり、この4月からは運営委員を務めさせていただくことになりました。技術系の研究者や実務家の方が多いのですが、SDGsへの関心も高く、私にとっては国内のことをよりよく知るチャンスだと考え、「水×SDGs」をテーマにワークショップ、そして勉強会を数度にわたって開催してきました。思修館や大阪大のリーディングプログラムのつながりの友人たちも参加してくれました。(写真2)
 
この原稿を執筆している現在、私は東京で開催されているIWA世界会議に参加しています。(過去のニュース)そこではJapan-YWPが主催するPost-SDGs Future Vision Callというワークショップも行いました。SDGsもあと12年ほどであり、その頃には我々が中堅としてイニシアティブをとることになるので、今から課題を明らかにし、考えて行こうという思いの入ったイベントになりました。(写真3)また、口頭発表 “Normative Interaction between SDG 6 and the Human Rights to Water and Sanitation” には国内外の方々から質問をいただきましたが、その中になんと熟議Iでお世話になった小寺淸先生(現WaterAid理事長、元世銀・IMF合同開発委員会事務局長・元JICA理事)がおられました。私も小寺先生も最初は気づいておりませんでしたが、セッション後に当時の学びから今の探求心を得ているとお伝えする機会に恵まれました。(写真4)
 
おそらくこれからも、SDGsをキーワードに動くことになるかと思いますので、もしかしたら思修館の現役生や卒業生、先生方ともばったり関連するイベントなどでお会いできるかもしれません。その機会を楽しみにしています。
 
2018年09月20日


(写真1)
 

(写真2)
 

(写真3)
 

(写真4)