京都大学大学院総合生存学館(思修館)

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教員コラム<齋藤敬教授>

自分の研究会では、文理問わず色んな研究が進められていますが、自分の研究としては、横断的に環境問題の解決を目指し、サステナビリティに沿った循環型材料の開発を進めています。

本日はその研究と関連する、企業との連携を重視した取り組み、サーキュラーマテリアルコンソーシアムを紹介致します。

科学技術を取り巻く環境は近年大きく変わり、持続可能な資源、テクノロジーを用いた事業展開が社会から強く望まれています。しかしながら、材料分野で言えば、未来にどのような材料、マテリアルが必要か、その開発は具体的にどう進めていけば良いのかは、どの分野でも試行錯誤中なのが現状です。その大きな理由としては、サステナビリティに則った材料開発は、資源、エネルギー、経済活動等、数々の事象が複雑に絡み合った問題であり、一つの専門性では明確な解決策が見いだせないからです。そこで、総合的に俯瞰的な視点で、循環可能な材料、我々はサーキュラーマテリアルと言っておりますが、その材料について議論する場が必要です。

そこで、昨年度より、企業の方々にお声掛けし、サーキュラーコンソーシアムを設立し、運営しております。
このコンソーシアムでは、2050年を目途に未来のあるべき社会像を理解し、その達成に向けて、生き残る材料、改良すべき材料、新しく開発すべき材料をバックキャストで議論しています。毎回違うサステイナブルに沿ったテーマを設定し、年9回程のワークショップを開催、そこでは色んな業界の方に講演をお願いしております。

現在の参加企業は以下の11社となっております。
esa株式会社、共同印刷株式会社、阪本薬品工業株式会社、住友精化株式会社、第一工業製薬株式会社、長瀬産業株式会社、ナトコ株式会社、三井化学株式会社、三井住友信託銀行、村田製作所、ヨネックス株式会社

このコンソーシアムでは、理想とすべき材料の開発実現に向けて必要な、イノベーションの研究開発拠点形成を産学連携で目指していきます。

詳しくは以下ホームページをご覧ください。
https://www.saitolab.gsais.kyoto-u.ac.jp/consortium/

 

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