京都大学大学院総合生存学館(思修館)

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活動報告 2023年度 海外サービスラーニング『ラオスプログラム』の実施

総合生存学館の1年次の学生5名が、海外サービスラーニングの『ラオスプログラム』を受講しました。

このプログラムは、ラオスでの実地体験を通して地域や社会の多様な状況と課題を知り、リーダーとしての俯瞰力、行動力、コミュニケーション能力を身につけることを目的としています。学生は、9月の2週間(2023.9.10~23)のラオスでのフィールド調査に先立ち、インタビュー方法、質問票作成、仮説立案等について学習し、帰国後は取得したデータに基づき分析を行い、最終報告を行いました。Wisa(若者国際支援協会)の横山泰三氏、関 大吉氏(両名とも総合生存学館修了生)にも多大なる協力をいただきました。

ラオスプログラムは、今年度で4年目ですが、これまではコロナ禍で果たせなかったフィールド調査を初めて実施することができました。百聞は一見に如かず!
現地において、首都ビエンチャンでは主にJICA関係者やJICAの実施している国際協力事業(JICA事務所、ラオス日本センター、教育省等)や中・高校などを訪問。ルアンバパーンでは、主に小・中・高校への調査やNGOs関係者との議論、そして村落でホームステイを行いました。

チームとしての求心力や共通性を担保するため、だれもが経験していて取り組みやすい(ラオスの)教育とその質の向上が、フィールド調査の共通テーマ。学生はその共通テーマに、自分の関心や専門性の視点から取り組み、分析し、とりまとめを行いました。

「厳しくも楽しく、そして無事に」をモットーに、最後まで高い熱意と緊張感を持って無事本プログラムを遂行することができました。またミクロ的視点のみならずマクロ的な視点を持つこと、そして都市部と地方/村落部双方を分析する重要性を学べたと思います。参加学生は、本プログラムを通じて、自国とは異なる文化・社会習慣を持つラオスの実情を学び、ラオスの住民、学生、政府関係者、JICAやNGOs関係者等と対話する機会を得て、学際的研究と政策提言の基礎を学ぶことができたと考えられます。

ラオスにおいて、2泊3日の村落でのホームステイが、本プログラムのハイライト。村の住民の家屋には、水洗トイレやシャワー、エアコンは無く、蚊帳を吊って就寝、また焚火による料理などを経験しました。早朝に起床し寺院で僧への托鉢や農場・漁場での経験もしました。一定の緊張と疲れは見られたものの、終了後に目を輝かせて「Eye openingな経験だった」と学生が口を揃えて感想を述べていたことがとても印象的だったことを申し添えます。

京都大学総合生存学館 特定教授 牧野耕司


仏教の盛んなラオスの寺院


村落でのフィールドワーク


学校でのフィールドワーク


ホームステイ先で使った蚊帳


学校の教師たちとの懇談


最終報告会

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