京都大学大学院総合生存学館(思修館)

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教員コラム<金村宗准教授>



金村宗准教授

大学院の自分の所属する研究室メンバーの研究内容については良く知っているけれど、他の研究室については研究内容を知る機会は、わりと少ないと思います。

そこでこのコラムでは、私の研究室の活動について紹介しようと思います。金村 宗准教授は工学とファイナンスのバックグラウンドを有しており、それらふたつを組み合わせた視点を軸にして、持続可能な開発・発展目標(SDGs)の達成に向けた、定量的な応用ファイナンスの研究を行うことで、実務上の課題解決を目指しています。研究テーマの大きな柱として現在、定量的アプローチに力点を置いた、エナジーファイナンスの研究・サステナブルファイナンスの研究・COVID-19に関連したフィナンシャル・クライシスの研究を行っています。

まずエナジーファイナンスの研究ですが、日本の電力市場のリスクマネジメントをテーマに、JEPX市場の価格スパイク分析(Energy Policy, Elsevier, Published, April 2023:D1 Rassi Saminさんとの共著)、日本の電力インバランス価格分析(エナリス社共同プロジェクト)を行っています。また、再生可能エネルギーの普及に向けた、波力発電プロジェクトのリアルオプション評価 (D3 榊原敬治君との共著)の研究も行っています。

次にサステナブルファイナンスの研究ですが、サステナブル資産の効用を見出すため、サステナブル資産の分散効果の研究(Journal of Asset Management, Springer, Published, November 2023)、サステナブルリスクのモデル化の分析、ESG投資のパフォーマンス分析(Environment, Development, and Sustainability, Springer, Published, August 2022)、ESGインデックス ETF(上場信託投資)の投資分析(信託協会研究助成)、ESGスコアのリスクインパクト分析(M2 Zhao Xiaoxianさんとの共著)などを行っています。

最後にフィナンシャル・クライシスのリスク分析ですが、将来起こりうる金融危機に対する示唆を得るため、COVID-19の日米ホテル株への影響分析(Financial Innovation, Springer, Published, May 2023)、COVID-19の日米銀行株への影響分析(SN Business & Economics, Springer, June, 2023)などを研究しています。

研究というと何か難しいことをやっているように思うかもしれませんが、例えば子供の時に自然のなかで初めて見るものに対して、これってどうなっているのだろう。もっと知りたいなという興味やワクワクした気持ちが研究の原動力となっています。研究を通じて、一緒に好奇心の旅に出かけましょう!

 
 
 

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