京都大学大学院総合生存学館(思修館)

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研究成果 取引ネットワークの相関テンソルによる暗号資産の価格バーストの予測―安心して使える暗号資産とデジタル経済の実現にむけて―

暗号資産は、デジタル経済の時代に欠かせない存在となりつつあります。総合生存学館では、理化学研究所などとの共同研究において、ネットワーク科学、位相幾何学、機械学習、量子論理などを駆使することによって、マネーロンダリングや詐欺などの異常事象の検出、価格バーストの予知を行う理論的研究に取り組んでいます。

池田裕一 総合生存学館教授、アビジット・チャクラボルティ 同特定助教、初田哲男 理化学研究所プログラムディレクター(東京大学名誉教授)の研究グループは、暗号資産の取引ネットワークに対応する相関テンソルのスペクトルを解析する新規手法を開発して、相関テンソルの最大特異値が暗号資産価格の価格と有意な負の相関を示すことを発見しました。この発見を用いて、価格バーストの早期指標を提供できる見通しを得ました。

現在、今回の論文で解析した期間以外で開発手法が有効であることの確認を進めています。今後は、安心して使える暗号資産とデジタル経済の実現にむけた京都発の技術として、国内外の企業と力を合わせて本開発手法を実用化できるように取り組んでいきます。

なお、研究成果の内容は、京都大学ホームページで詳しく紹介されています。
https://www.kyoto-u.ac.jp/ja/research-news/2023-03-27

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