京都大学大学院総合生存学館(思修館)

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教員コラム<齋藤敬教授>



研究会メンバー


浜辺でゴミ拾い


水中ドローンでの観測風景


総合生存学館の一員となり、そろそろ2年近くになりました。
総合生存学や総合知についても、そして文理融合研究についても少しずつ解ってきたような気もしますが、まだまだ勉強の日々です。

学生の指導をすることで、一つの専門知識だけでは解決できない課題がこんなにもあるのかと、また研究手法もこんなにも多岐に渡るのかと、驚きと共に日々ワクワクさせて貰っています。
研究者であることの喜びは、知らないことを知れること、世界で誰もまだ調べていない、研究していない事に触れられること、知的欲求が満たされることにあると思っています。そういう意味では、総合生存学、総合知はその宝庫です。

当然のことながら、博士になる、博士課程を修了することは容易なことではありません。自分も博士課程は死にもの狂いで乗り越えましたし、博士を修了した際に恩師から、これから君は周りになんでも知っていると思われるよと言われ、気が引き締まったことを思い出します。博士を修了するということは、指導教員をその分野では超えること。自分を超える博士が沢山この総合生存学館から巣立つことを心待ちにしています。

研究についても、ラボのセットアップも進み、ウェットな化学実験にも対応できるようになりました。自分の長きに渡る研究テーマである、環境調和型の材料を開発するための研究も継続させていきますし、総合知の観点から循環型材料を産学連携で検討するための、サーキュラーマテリアルのコンソーシアムも今年9月に立ち上げ進めて行きます。科研費の学術変革領域(B) 「反応駆動学:カーボンリサイクルにむけた限界打破への挑戦」の領域も立ち上がり、その中でCO2還元を駆動する高選択分離膜の創製研究もはじまります。
また、海底に沈むプラスチックを、水中ドローンを用いて観測することで、海洋プラスチックの高精度空間モデリングを進めていこうという意欲的な研究や、ライフサイクルアセスメント等を下に、新しい環境評価手法を作り出す研究等を研究会所属の学生が進めています。その他にも当研究会の研究テーマは多岐に渡ります。
興味がある方は文系・理系問わず、当学館のグリーンケミストリー&サーキュラーエコノミー研究会に是非。

最近環境問題やサイエンスに興味を持ち始めたけれど、どう勉強すれば良いか解らない学生さん、諦めずに何時でも総合生存学館の門戸を叩いてみてください。

京都大学大学院 総合生存学館

〒606-8306
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