京都大学大学院総合生存学館(思修館)

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遊聞会便り(第28号)

黒木龍介(2018年度 修士号取得修了)
金融機関




みなさま、ご無沙汰しております。修士取得後に退学しプログラムを全うすることなく思修館を去ったにも関わらず、このような機会をいただけるなんて思ってもみませんでした。2019年3月に思修館を離れてからもう2年も経ったのですね。その後も関西に住み続けていることもあってか、在学中お世話になっていた先生方や学生のみなさんとはいまだに関わりを持たせていただいています。思修館で得た繋がりには本当に感謝しかありません。
 
思修館で学んでいた当時は1ミリたりとも想像していなかったのですが、現在は金融機関で働せていただいています。大企業・中小企業の担当社として日々お客さまと対話し、何かお役に立てることはないか、担当先企業が成長するためには何ができるのかと考える日々です。まだまだ未熟であるため悔しい思いをすることの方が圧倒的に多いですし、文字通り周りに助けていただいてばかりで…仕事柄お金を扱うため、ミスが許されない仕事も非常に多いのですが、私はたった2年でありとあらゆるミスをしでかしました。そのおかげで、幸か不幸か心臓は強くたくましく、ずぶとくなったと自負しております。一方で、現在進行形でお世話になっている上司や先輩には本当に頭が上がりません。仕事でお世話になった方々には、これからしっかりと成果というかたちで恩返ししていきたいと思います。
 
学生時代には地球環境、特に水資源に興味を持ち研究を行なっていたので、現職の金融とは全くと言っていいほど関わりがありませんでした。しかし、いざ金融の世界に入ってみると、両者には想像以上に繋がりがあるものだと感じ、両方に関わったことがある自分だからこそ出来ることがあるのではないかと考えるようになりました。学生時代に行なっていた研究もまだ積み残しがあるのでそちらもしっかりと進めつつ、現職についたからこそ見えてきたものも大事にしながら、自らの専門性を高めていきたいと思います。
  
そういえば、この春私の同期たちが博士号を取得し思修館から旅立っていきました。自分のことのように嬉しく思いますし、彼らと共に思修館で学べたことは私にとって誇りです。日々回り道ばかりしている私ですが、いつの日かまた彼らと肩を並べ、現代社会が抱える複合的な課題に共に取り組むことができればと夢みています。思修館を離れた私ですが、総合生存学を探求する道半ばにいるのだという心意気をもって日々目の前の課題に取り組んでいきたいです。現職に就いたからこそ芽生えた課題意識もありますし、これからも思修館の先生方、学生の皆さんと関わりを持ちつつ仕事の傍ら研究も続けていければと考えています。
 
コロナ禍でなかなかお会いできない日々が続きますが、いつの日かまた、仕事でもプライベートでも、遊聞会のみなさんと再会しいろいろな話ができればと思っています。思修館卒業後に仕込んでまだお話できていない話もありますし、在学中の出来事でまだ内緒にしている話もあったりします(笑)。思修館でさまざまな経験を積みそれぞれの道に進んでいった方々や、現役で研究を続けている学生の皆さんの話もぜひお聞きしたいです。真面目な話もくだけた話も心ゆくまで沢山しましょう。また共に同じ場所に集える日を願いつつ、一緒に1日1日しっかりと前に進んでいきたいと思います。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
 
2021年06月01日

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