京都大学大学院総合生存学館(思修館)

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レポート 2019年度武者修行(4)

武者修行として、4年次に6ヶ月程度国際機関等へのインターンシップを実施しています。
世界視点での自らの位置取りと意識の改革に加えて、国際的リーダーとしての意識と責任感及び突破力を一体的に育成することを目的としています。
2019年度の武者修行から帰国した、学生を一人ずつご紹介します。

プロフィール
名前  : 前田 里菜
専門  : 総合生存学/生物化学
派遣機関: Health Enterprise East Ltd.
派遣国 : イギリス
派遣期間: 2019年4月~2020年2月
 
武者修行はいかがでしたか?業務内容を詳しく教えてください。
派遣先のHealth Enterprise East (HEE)は、イノベーションによるヘルスケアの向上を目指し、医療機器メーカーに対するコンサルティング業務や資金支援事業の運営を行っている企業です。私は主に、英国政府によるサイエンスベンチャー支援プログラムの運営に携わりました。また、ビジネス戦略の立案や医療機器の市場調査など多岐にわたるコンサルティング業務にも、チームの一員として取り組ませていただきました。HEEでの業務を通して、30社以上の企業とお仕事をさせていただいたことで、様々な疾患領域や医療機器に関する知識およびコンサルティング業務に必要なノウハウを習得することができたため、とても充実した1年でした。
 
印象に残っている出来事は何ですか?
2020年2月に、HEEが主催のワークショップに参加させていただいたことが印象に残っています。本ワークショップでは、ベンチャー企業の方や医療関係者が参加されており、医療現場におけるニーズを探索するための議論が行われました。本ワークショップを通して、様々な医療技術や医療現場におけるニーズを学ぶことができたと同時に、医療製品開発を目指す企業にとって、医療関係者とのネットワーク形成が非常に重要であるということを実感しました。実際に企業・医療関係者の方々に会い、直接お話を伺ったことで、両者の課題を明確に捉えることができた、良い機会となりました。
 
武者修行に関してアピールしたいポイントを教えてください。
海外武者修行は私にとって、新しいことに挑戦する絶好の機会となりました。私の場合、武者修行を開始するまでは、がん治療薬の開発を目指した実験室での基礎研究に携わってきたことから、武者修行では、これまでとは全く異なる環境に身を置くことができました。これにより、まだまだ学ぶべきことがたくさんあることを痛感したと同時に、新たな視点を増やし、視野を広げていくことの楽しさを実感することができました。
 
最後に、後輩や大学院進学を考えている方へのメッセージをお願いします。
海外武者修行は新しいことに挑戦できるチャンスだと考えて、様々なことに取り組むことで、新しい考え方・価値観を得ることができると感じました。自分の専門とは違うから、興味がないからなどの理由で、選択肢を切り捨てていくのではなく、チャンスを活かして挑戦していくことが自分の視野を広げるために必要なのだと思います。

オフィスでの様子
 


小さな船に乗って街を遊覧するケンブリッジ名物Puntingを体験。川から眺めてもとても素敵な街並みでした。

京都大学大学院 総合生存学館

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