京都大学大学院総合生存学館(思修館)

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研究成果 新型コロナウイルスの無症状患者割合の推定

水本憲治総合生存学館(思修館)/白眉センター特定助教らの研究グループは、統計モデルを利用し、ダイヤモンドプリセンス号に乗船していた乗客・乗組員に対しての新型コロナウイルス感染の検査結果データを用いて、無症状患者割合の推定を行いました。検査時には無症状でも、後に症状を呈する患者がいますが、これらが報告に反映されておらず、無症状患者の割合が50%を超えるように受け取られるため、これを補正するためです。また無症状患者の割合は、新型コロナウイルス感染症への公衆衛生的対応だけでなく、臨床現場等にも非常に重要な値のためです。
新型コロナウイルス 感染症の無症状患者割合の割合(*)は、潜伏期間の中央値を7.5日とした場合、17.9% (95%信用区間: 15.5–20.2%)と推定されました。
研究対象となった乗客の多くの年齢は60歳以上と高齢であることから、60歳未満の方、特に若年者では無症候患者の割合が高くなる可能性があることに注意が必要です。
 
*無症状感染者/(無症状感染者+有症状感染者)
 
http://www.eurosurveillance.org/content/10.2807/1560-7917.ES.2020.25.10.2000180
査読有り
Mizumoto K Kagaya K, Zarebski A, Chowell G. Estimating the asymptomatic proportion of coronavirus disease
2019 (COVID-19) cases on board the Diamond Princess cruise ship, Yokohama, Japan, 2020. Euro Surveill. 2020
Mar;25(10). doi: 10.2807/1560-7917.ES.2020.25.10.2000180.
 
その他の新型コロナウイルスに関する業績等
http://square.umin.ac.jp/kj/kmizumoto_jp.htm

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