第37回ASEANエネルギー大臣会合のオフィシャルサイドイベントとして、2019年9月2日(月)にバンコクで開催された「ASEAN Energy Business Forum」において、「Renewable Energy Development Strategy for ASAEN」と題する国際会議を開催しました。本イベントは第2回East Asia Energy Forumの一環としてERIA(東アジア・ASEAN経済研究センター、本部:ジャカルタ)の支援を受けて実施されました。
 
近年、東南アジアの電力セクターにおいて再生可能エネルギー開発に対する機運が高まっておりますが、そもそも誰のための、何のための再生可能エネルギー開発なのか、ASEANにとって一番良い形の再生可能エネルギー開発は如何にして実現しうるのか、という視点から議論がなされることは殆どありません。
 
本イベントでは、国際エネルギー機関(IEA)からDr. Peerapat Vithayasrichareon氏、国際連合教育科学文化機関(UNESCO)からDr. John Crowley氏、ASEANエネルギーセンター(ACE)からDr. Tharinya Supasa氏、ベトナム電力再生可能エネルギー庁からMs. Nguen Thi Thuy氏、京都大学エネルギー科学研究科から手塚哲央教授をお招きし、総合生存学館から櫻井繁樹教授、武田秀太郎特定助教、奥井剛特定研究員が登壇して、講演及びパネルディスカッションが行われました。
 
再生可能エネルギー開発に向けた様々なビジョンにはそれぞれどのような利点と欠点があるのか、Sustainable Development Goals (SDGs)が掲げる” Leave no one behind”(地球上の誰一人取り残さない)という目標を実現するためにはどのような政策プロセスが望ましいか、アカデミアや国際機関がASEANの再生可能エネルギー政策形成をどのようにサポートするのがよいか、といった議題について2時間にわたって白熱した議論が繰り広げられました。参加者からは、これまで考えたこともなかったような新たな視点から問題が提起されて非常に興味深かった、などとコメントが寄せられました。議論の詳細については、ワーキングペーパーとして取りまとめ、後日公開される予定です。
 
なお、本イベントの企画・運営には、講演者に加えて、大阪大学から橋本道雄教授、総合生存学館から高島宏明特定教授、吉田朋央特定准教授、山本駿博士課程学生(3年生)が協力し、田中勇伍博士課程学生(5年生)がPBR (Project Based Research)の一環として全体をオーガナイズ、リードしました。
電力システムにおける再生可能エネルギーの統合という、地球規模課題であり、かつ極めて技術的でもある課題に対して政策プロセスという人文・社会科学的な観点から議論がなされ、課題解決に向けたアカデミアと政策実務との接点を模索する、総合生存学館らしい国際会議となりました。

 

IEA Dr. Peerapat Vithayasrichareon氏によるプレゼン


 

UNESCO Dr. John Crowley氏によるプレゼン


 

パネルディスカッションの様子

 
 
 

集合写真