京都大学大学院総合生存学館(思修館)

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ニュース 2018年度第1回国際教育セミナー「難民を巡る世界の情勢とUNHCR」を開催しました。

        ▼セミナーの様子

 

ダーク・へベカー氏(UNHCR駐日代表)▲        


 

2018年12月3日(月)、京都大学東一条館大講義室(201)において、全学部・学館生を対象に、UNHCR(国連難民高等弁務官事務所)駐日代表ダーク・へベカー氏をお招きし、「難民を巡る世界の情勢とUNHCRーUNHCRを目指すにはー」と題する国際教育セミナーを開催しました。
 
ヘベカー駐日代表は、ドイツ外務省での勤務後UNHCRに入職し、ベトナム、ジョージア、ミャンマー、スリランカ、バングラデシュ、UNHCR本部(ジュネーブ)等世界各地で20年以上の人道支援活動の経験を持ち、日本の直前はUNHCR韓国の代表を務められています。
 
セミナーでは、国連システムにおけるUNHCRの位置付けと歴史に始まり、現在の世界が直面する難民問題の現状とUNHCRの取り組みについて説明がありました。中東、アフリカを中心に世界で6850万人もの人々が避難民となっており、これは第二次世界大戦後最大です。UNHCRは45億ドルの予算で世界各地の難民支援活動を行っていますが、必要とされる事業には遠く及ばず、日本でもその活動への理解を広げるとともに民間を含めた資金確保に努力しています。
 
総合生存学館の学生には、将来UNHCRを含む国際機関での活躍も期待されていますが、ヘベカー氏からは、将来国際機関を目指す場合、母国語以外に2つの国連公用語をマスターすることが重要、国連関係機関の場合空席ポスト採用で内部応募者が採用されるケースも多くどのような形であれまず国連機関の職務に就くことが望ましい、世界に目を向け社会の変化の中でどのような専門分野の人材が必要とされているのかを考える、など、具体的な助言をいただきました。
 
セミナーの講演に引き続き参加学生を中心に懇談会が開かれました。その場で、UNHCRの活動現場などは生活条件も厳しく、収入や名声を求めるのではなく、厳しい環境下でも難民を支援することに働き甲斐を見出す熱意(Passion)を持っていることが一番大切と考える、という熱いメッセージが語られました。
 
熱のこもったヘベカー氏の講演は、出席学生にとって今後の進路を考えるうえで大変よい機会となりました。

京都大学大学院 総合生存学館

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