職名

准教授

 

連絡先

• 電話  : 075-762-2126
• メール : deroche.marchenri.6u[at]kyoto-u.ac.jp
• オフィス: 京都大学東一条館


研究分野

  • 哲学 / 比較思想 / 宗教学 / 倫理学
  • 仏教学 / チベット・ヒマラヤ地域研究

現在の研究テーマ

「生き方」としての哲学 :

  • 幸福と回復力を目的とした哲学的検討、瞑想論(身心技法)と生活様式 (特に、仏教とその「聞・思・修」という三段階の智慧の探求のパラダイムに焦点を当てている)(概要はこちら: PDF)
  • チベット仏教における注意(「念」/ マインドフルネス)と自覚: ゾクチェンの経典、学問的な総合と注意力の哲学に関する研究 (科研費若手B, 課題番号17K13328, 平成29年度−平成32年度)

「人生を育むもの」としての文化 :

  • 持続可能な開発における無形文化財(ユネスコ)あるいは伝統的知識の役割
  • アジアの伝統的医学(ヒマラヤ・チベット)の文化的人類学・哲学

京都大学における講義内容

【於 総合生存学館(思修館)】

  • 「心の哲学:比較思想と実践的応用」
  • 「人類の知的遺産の保存」
  • 「京都学派―伝統と可能性」(藤田正勝教授と泉拓良教授との共同講義)
  • 「総合生存学概論」 (教員全員との共同講義)

【於 文学部・文学研究科】

  • 「チベット仏教の宗派:歴史と文献」
  • 「チベットの文明」(Rolf A. Steinの著作を講読)
カトマンズ(ネパール)、ボダナート

プロフィール

フランスのポワティエ市に生まれました。仏教の生きている伝統、特にチベットやヒマラヤ地域を中心に研究し、また広範囲に及ぶ現地調査を行っています。そして、2008年から日本に在住しています。

文化人類学において学士号と修士号1(ボルドー大学、副専攻科目は哲学)を取得し、チベット言語文化において学士号(フランス国立東洋言語文化研究所、INALCO、パリ)を取得しました。その後、宗教学・東洋学において専門研究過程(DEA)を修了し、博士号(2011、高等研究実習院、EPHE)、パリ)を取得しました。2008年から2013年までは、文部科学省国費留学生として京都大学大学院文学研究科仏教学専修に在籍しました。

出版予定の博士論文『Une quête tibétaine de la sagesse: Prajñāraśmi(1518-1584)』では、チベットにおける異なる宗派間の普遍的統一をテーマとし、インド・チベット系統の学問的釈儀やヨーガ行法に関する折衷的な著作を、伝統的な学習規範である三段階の智慧「聞・思・修」の分析を交えて研究しました。また、フランス国立科学研究センター(CNRS、パリ)主催、Matthew T. Kapstein教授主導のチベット哲学史研究プロジェクトにも携わりました。

2013年、京都大学白眉センターにて特任助教に就任し、チベット仏教の最高哲学と称されるゾクチェン (チベット語:rDzogs chen)の心の哲学の研究を中心に行いました。数々の学際的なプロジェクトにも携わり、2014年には、Mind and Life Institute(アメリカ)と京都大学こころの未来センターとの協同企画として、認知科学者とダライ・ラマ14世との対話を主題とした「Mapping the Mind」(link)を主催しました。

2015年より京都大学総合生存学館(思修館)、哲学・人文科学分野にて准教授に就任しています。

総合生存学の観点から、二つの軸を持って研究を深化させています。一点目は、「生き方」としての哲学です。これは、フランス人哲学者のピエール・アドによる世界および仏教哲学へのアプローチを拡張させたものです。二点目は、「人生を育むもの」としての文化です。これは、ミシェル・アンリの現象学を参考にしています。方法は、文献学(歴史学および言語学)の研究と、フィールドワーク、そして認知科学者と臨床医学者との対話による哲学的考察を通じて、人文科学的アプローチと臨床的な観点を統合することを目的としています。現代の環境と思想における古代の叡智伝統の保存と再実現化(イノベーションを含む)という難題に挑むために、いわゆる京都学派(特に、西田幾多郎と西谷啓治、および彼らによる禅の修行と日本の芸術との関連)を参考にしています。
京都、修学院離宮
  1. 「生き方」としての哲学に関して:トランスカルチュアル(文化横断的的)なアプローチを基に、幸福と回復力を目的として、哲学的考察、瞑想論(身心技法)と生活様式 に着目しています。特に、インドから日本、そして西洋にわたる仏教とその「聞・思・修」という三段階の智慧の探求のパラダイムに焦点を当てています。また、チベット仏教における注意(「念」/ マインドフルネス)と自覚、ゾクチェンの経典、学問的な総合と注意力の哲学に関して専門に研究しています。

  2. 「人生を育むもの」としての文化に関して:持続可能な開発における「無形文化財」(ユネスコ)あるいは「伝統的知識」の役割について調査しています。特に、アジア地域(特にヒマラヤ・チベット)の伝統的医学に関心を持ち、身体的経験における現象学および認識論について分析しています。
仏教の般若(=智慧)、チベットの現代美術
手は三慧、すなわち「聞」(本を持つ)・「思」(金剛)・「修」(三昧の印)を表現します。