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第2回思修館コンファレンス「宇宙・AI・人類生存の未来」を開催し、その動画(一部)を公開しました。

2025年11月17日(月)、第2回思修館コンファレンス「宇宙・AI・人類生存の未来」を国際科学イノベーション棟HORIBAシンポジウムホールとオンラインで開催しました。
 
第一部の前に、特別講演を開催しました。オンラインでDr. Vladimir Airapetian [NASA/GSFC]に「From Solar Storms to Cosmic Survival(太陽と星がもたらす宇宙リスク)」というテーマでご講演いただきました。
 
 惑星の生命に影響を与えうる宇宙からのインパクトとして、スーパーフレアと、小惑星衝突はその惑星表面に住む生命の生存に大きな影響を与えます。
 Dr. Vladimir Airapetianは、Kappa 1 Ceti や、EK Draなどの若い太陽型星の観測から、過去の太陽の活動とそれに伴う地球環境への影響について評価をしました。過去の地球大気や、若い太陽のパラドックスにおいては、特に過去の太陽のスーパーフレアに伴う温室効果ガス(N2O 笑気ガス)の増加によるものであるという結論を導き出し、同じメカニズムが若い火星環境などにも応用可能であると述べています。スーパーフレアにおいても、生命活動へのプラス・マイナスの影響があり、地球外の惑星にも適用できうる情報です。
 また、同時に、小惑星衝突についても、過去の地球でのインパクトイベントの整理を通じて、最大のものは、現在太陽で発生しているスーパーフレアのエネルギーに匹敵するエネルギーである10 23 Joule であることが整理され、これらのインパクトの影響が非常に大きいことが共有されました。小惑星衝突も小規模であれば、その表面生物の擾乱をもたらすこともなく、長期間安定的な生態系を構築可能となります。
 
第一部では、書類選抜した総合生存学館の学生による3分間研究発表コンテスト(3MT)を行ないました。参加者による投票の下、上位4名(同点が2名いたため)を表彰しました。
 
第二部では、「宇宙・AI・人類生存の未来」をテーマに国内外から分野横断研究や人類の生存に関する研究を進める研究者をお招きし、基調講演とパネルディスカッションを開催しました。
 
まず、Dr. Makoto Yoshikawa [Planetary Defense Team, JAXA]に「Planetary Defense and the Future of Earth(小惑星衝突リスクと人類の備え)」というテーマでご講演いただきました。地球におけるNEO(地球近傍天体)の定義を述べ、その数が30000以上であること、これらの小惑星をしっかりと監視することにより、将来的な隕石衝突のリスクの定量化、小惑星衝突に対する具体的な対策である。特に、人工衛星をぶつけての軌道修正などの手法が実際に実現可能であることを示しました。
 
次に、Mr. Norishige Morimoto [Vice President and CTO, Board of Directors, IBM Japan]に「AI, Nature, and Human Future(AIがもたらす未来とリスク)」というテーマでご講演いただきました。IBMのAIに対する歴史を紹介するとともに、AIにおけるIBMの立ち位置と、現在のAIがもたらす問題点や、エネルギー安全保障の重要性、データセンター維持の重要さなどについて述べました。
 
続いて、Prof. Yosuke Yamashiki [GSAIS, Kyoto University]が「Human Survivability: Redefining Risk and Resilience(リスク低減に挑む総合生存学)」の講演をしました。特に絶滅事象におけるLPHC (発生規模最小、結果最大イベント)の重要性について述べ、また、宇宙も含めた自然災害のリスクと、人為的な危機発生との統合モデルについての提案を行いました。
 
第二部の登壇者によるパネルディスカッション「Dialogue on the Future of Human Survivability(人類生存の未来を語る ―宇宙・AI・地球をつなぐ対話―)」では、冒頭にオンラインでDr. Aino Ruggiero [Postdoctoral Researcher at LUT University’s Disinformation, Propaganda & Soft Power Research Lab (DPS-Lab)]からのプレゼンテーションがあり、Comprehensive Security Model (統合的安全保障モデル)に関する紹介を行い、他のパネリストからさまざまな指摘がありました。参加者からは、このようなアプローチに関する様々な質問がなされ、特にパラメータの設定方法、コミュニティの評価、ヴァリデーションや、実際の応用に関する質問が届きました。
 
この動画をYoutubeで公開しています。当日ご参加いただけなかった方、もう一度ゆっくり確認したい方、是非ご視聴ください。
 

第2回思修館コンファレンス「宇宙・AI・人類生存の未来」(1)
特別講演Dr. Vladimir Airapetian [NASA/GSFC](プレゼン資料)
 

第2回思修館コンファレンス「宇宙・AI・人類生存の未来」(2)
特別講演Dr. Vladimir Airapetian [NASA/GSFC](会場の様子)
 

第2回思修館コンファレンス「宇宙・AI・人類生存の未来」(3)
基調講演Prof. Yosuke Yamashiki [GSAIS, Kyoto University](プレゼン資料)
 

第2回思修館コンファレンス「宇宙・AI・人類生存の未来」(4)
基調講演Prof. Yosuke Yamashiki [GSAIS, Kyoto University](会場の様子)
 

第2回思修館コンファレンス「宇宙・AI・人類生存の未来」(5)
パネルディスカッション1(プレゼン資料)
 

第2回思修館コンファレンス「宇宙・AI・人類生存の未来」(6)
パネルディスカッション1(会場の様子)
 

第2回思修館コンファレンス「宇宙・AI・人類生存の未来」(7)
パネルディスカッション2
 

第2回思修館コンファレンス「宇宙・AI・人類生存の未来」(8)
閉会挨拶
 
当日のプログラムはこちらをご覧ください。
https://www.gsais.kyoto-u.ac.jp/news/new/2025/10/27/20251117-3/