グローバルコミュニケーション | 京都大学ELP
京都大学エグゼクティブリーダーシッププログラム

グローバルコミュニケーション

グローバルコミュニケーションと異文化理解

河合 江理子 KAWAI Eriko
京都大学大学院総合生存学館(思修館)教授

講義概要

社会のあらゆる場面でグローバル化が進展しており、様々な場面で外国人とのコミュニケーションの必要性が増大している。グローバルコミュニケーションというと、外国語学習と考える人も多いが、よりよいコミュニケーションをはかるためには、外国語習得だけでなく、それと同時に異文化理解を深める必要がある。高度のコミュニケーション能力を身に着けることは、ビジネス、政治、アカデミアというあらゆる分野で日本人が世界で活躍する時に必要である。
この授業では異文化理解を助ける実践的概念の説明と、文化の違いによるコミュニケーションスタイルの違いについて講義する。その基本的な理論に基づき、海外向けのプレゼンテーションや交渉術を考察する。そのような概念や技術の習得をすることによって誤解を避け、よりよい相互理解を深めることを目指す。また日本の社会における年齢や性別などの多様性にも対応しやすくなると考えている。

世の中をどのように変えるのか、どんなインパクトがあるのか

グローバルコミュニケーションを学ぶことは、専門知識と並んでグローバル人材として活躍していくための必要条件の一つだと考えている。日本人の優れた特性や知見を海外に積極的に広めていくことが国際世界に対する日本人の貢献である。日本の行動様式、自然との共生などの考え方を海外の人に理解してもらうことが、日本のソフトパワーとなる。 最近はアニメが海外でもブームになっているが、まだまだ日本の文化、技術は海外に十分に発信されていない。少子化でこれから人口の減少する日本の中で、成長を続けるためには、内需産業でも海外に進出しマーケットを広げることが、大きな課題となっている。日本と海外を結びつける人材が多く社会に輩出することが、日本の経済、政治、文化に大きく貢献すると考えている。

講師プロフィール

経歴

専門はグローバルコミュニケーション、グローバル人材育成、資産運用。東京教育大学付属高校(現在筑波大学付属高校)を卒業後、1981年にアメリカのハーバード大学で学士、1985年にフランスのINSEADでMBA(経営学修士)を取得。その後マッキンゼーのパリオフィスで経営コンサルタント、イギリスロンドンの投資銀行SG Warburgでファンドマネージャー、パリでエコノミストと勤務した後、ポーランドで山一証券の合弁会社でチーフ・インベストメント・オフィサーとして民営化事業に携わる。1998年より国際公務員としてスイス バーゼルにあるBIS (国際決済銀行)フランスのOECD(経済開発協力機構)で職員年金基金の運用を担当、IMFのテクニカルアドバイザーとして中央銀行の外貨準備金運用に対して助言を与えた。2012年より京都大学教授。2014年より現職。 一般財団法人 未来を創る財団理事、公益財団法人 グルー・バンクロフト財団理事、内閣府 経済財政諮問会議「2030年展望と改革タスクフォース」委員、日英21世紀委員会メンバー

著書

『自分の小さな鳥かごから飛び出しなさい』ダイアモンド社(2013年)など。

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