第3期受講生インタビュー ⑤ | 京都大学ELP
京都大学エグゼクティブリーダーシッププログラム

第3期受講生インタビュー ⑤

ELPs受講生Interview

2017年11月18日

粟野 特に印象に残ったプログラムはありましたか。

受講生 前期・後期、どの講義も印象に残っています。その中でも、前期では土佐先生のアートイノベーション、川井先生の木の文化、後期は矢野先生のセルロースナノファイバーが印象に残っています。

粟野 それぞれどのようなところが印象に残っていますか。

受講生 土佐先生は、アートとテクノロジーという一見遠く見える分野の組み合わせからイノベーションを生みだしています。企業経営の世界でも、一見関わりが薄くみえる分野を組み合わせることが、新たな価値創造のヒントになると感じました。
川井先生の講義では、フローとストックのバランスという話がありました。これは、植林地の保全において原木伐出(フロー)とバイオマス蓄積(ストック)のバランスを取ることが大事ということです。企業経営だと、どうしてもフローにあたる利益を重視する傾向にありますが、本当に大事なのは持続的に成長すること、積み上げた利益を新たな投資に繋げて良い循環(ストック)を生みだせるかです。もっというと、人に投資してそれをストックとして残さないといけない。それを川井先生の講義を聞いて強く感じました。
矢野先生の講義で感じたのは、私たち人間は地球環境や自然に生かされているということです。日本は木の文化ですが、その木材資源を活用したセルロースナノファイバーという新素材の話がありました。環境とのバランスを取りながら、経済の発展と自然環境との新しい仕組みづくりを考える機会になりました。

粟野 ELP全体のプログラムについてはいかがでしょうか。

受講生 一言で言うと、幅広い分野を学ぶことで色んな物事の見方、全体像をつかむこと、そして俯瞰的に物事を見る力が養われると思います。

粟野 実際のお仕事で活かせることはありますでしょうか。

受講生 たくさんありますが、一番はとにかく考えること、問い続けること、常識を疑うことです。ただ単に前例を踏襲するやり方だと、企業・事業の成長はどうしても鈍化します。業界によっては、国の規制によって守られている産業もありますが、多くの産業は、常に試行錯誤を繰り返し、変化しないといけない。そのためには、問い続けて真偽を探し続けるスタンス、学ぶ姿勢が大事だと思います。

粟野 それは、ELPを終えた後も問い続けるということでしょうか。

受講生 そうですね。問い続けようとする好奇心を常に持たないと、成長は止まってしまいます。企業は人で成り立っているので、人の成長が止まると企業の成長も止まります。その結果、腐敗してしまうケースもあると思います。

粟野 Oさんはリーダーを目指して、常にリーダーシップとは何かを意識されている印象ですが、その意味でこのプログラムの中で役立つものはありましたでしょうか。

受講生 ありますね。一番は当事者意識だと思います。ここにいる先生は、皆さんプロフェッショナルであり、受講生も経験豊かで各分野で実績残されている方々ばかりです。その方々に共通することは、自身の専門や興味があることに対し当事者意識を持っていること。自分の専門となる軸(幹)を持っていて、それを太くするために常に努力をしている。かといって、ここからが大事なのですが、固定観念に縛られず、新しい情報や変化を柔軟に受け入れる。そのバランスが素晴らしいと思います。その感覚をELPで身につけることができたと思っています。

粟野 これからELPに参加される方にメッセージをいただけますか。

受講生 参加するか否か迷っている方もいらっしゃると思いますが、私はやってよかったと思います。繰り返しになりますが、素晴らしい先生方もいらっしゃいますし、素晴らしいスタッフの皆さんもいます。そこに高い意識や感度を持つ受講生が集まる。そこで毎週土曜日に集まっていろいろな刺激を受け、自分の問題意識や当事者意識を高めていけるのは素晴らしいことです。受講生を見て思ったのは、今日の自分が人生で最高の自分でありたい、常に成長したい、そんな意欲に溢れた受講生に対し、先生やスタッフの皆さんがサポートしてくれることです。これは他の大学にはないですね。

粟野 これからは、モデレーターとしても講義に参加いただけます。修了後も引き続き学びを深めていただきたいと思っております。貴重なお話しありがとうございました。

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