第3期受講生インタビュー ① | 京都大学ELP
京都大学エグゼクティブリーダーシッププログラム

第3期受講生インタビュー ①

ELPs受講生Interview 2017年7月15日
メーカー 管理職

粟野 最初に特に印象に残った講義を教えていただけますか。

受講生 藤田正勝先生の哲学の講義が一番印象に残っています。

粟野 どんなところが印象に残っていますか?

受講生 先ず大変難解だったというところが印象的でした。最初は、京都学派の哲学が何を言わんとしているのか全く理解できず、自分なりに色々と思いを巡らせていました。その中で「よく生きるとは何か」という言葉に出会いました。仕事でも家庭でも、楽しいこともあれば辛く思い悩むこともありますが、全てが人生にとって重要であり、その時々にいかに人間として「よく生きよう」という心を持てるか。講義のお話や教科書にあった、西田幾多郎の哲学に織り込まれている一つ一つの言葉が、点と点を結ぶように少しずつ理解できたことが心地良く感じられました。西田は何を言わんとしているのか、正しいか間違っているかは別として、少しずつ紐解くことができたことは今までにない感覚でした。
この哲学の講義を起点に他の講義を受ける中でも相互の関連性を発見していきました。様々な異分野の講義を聞きましたが、行きつく先は「人間はこれからどう生きていくのか」を追及しているのだと感じました。

粟野 全体のプログラムを通じて、どのような学びを得ることができましたか。

受講生 受講生の皆さんは様々なキャリアを持った方々が集まっていますので、色々な視点からの意見を聞くことができ、それらは大変貴重なものでした。共感できることもあれば、逆に共感できない部分もありました。ELPは、すぐに実行できることや、テクニック的なことを学ぶところではなく、人間としてどう生きるのかを学び考える場だと思っています。ELPの学びは、木でいうところの、枝葉を増やすのではなく、幹の部分を太くすることだと感じました。

粟野 現在のキャリアにどのように活かすことができますか。

受講生 すぐに仕事に活かしたいという動機で参加したわけではなく、これから30年、40年と会社で仕事をする中で、もっと足元を固めなければいけないという漠然とした危機感をもって参加しました。受講を重ねるにしたがって、例えば、タクシーの車窓に映る景色一つ一つをELPの講義と重ね合わせて考えるようになりました。ELPを通して、視野が広がり、また視点が変わる感覚を日々味わっており、この視点の変化は今後のキャリアに活かせるのではないかと思っています。

粟野 見える景色が変わるというのは面白いですね。

受講生 人生かけて一つの分野を研究し続けてきた方が、何を考え創り出してきたかを考え、それを自分に照らし返して、自分だったらこうすればいいのでは、と取り入れることができれば、人生をより豊かなものにできそうな気がしています。

粟野 それでは最後にELPにこれから参加される方にメッセージがあればお願いできますか。

受講生 ELPに参加して講義を受ける中で、知識の習得を求めるという姿勢ではなく、心をできるだけフラット且つクリアにして先生の話を吸収し、感じ、またそれを意見にして声に出し、そして、自分自身の発言を顧みることで自己を客観視する、そのような貴重な機会を得ることができました。学びを共にする受講生には今まで出会うことがなかった様々なキャリアの方がいらっしゃるので、着飾らずにフラットな気持ちで臨んだ方が、色々なものの見方・考え方ができていいと思います。

粟野 貴重なお話をありがとうございました。これからは、同窓会ネットワークの方で引き続きお世話になります。どうぞよろしくお願いいたします。

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