第2期受講生インタビュー⑱ | 京都大学ELP
京都大学エグゼクティブリーダーシッププログラム

第2期受講生インタビュー⑱

ELPs受講生Interview 2016年12月10日
保険株式会社 管理職

粟野 ELPプログラムの中で特に印象に残った講義を教えてください。
受講生 宇佐美誠先生の『正義論』と松本紘先生の『生存学』です。
粟野 どのようなところが印象に残っていますか。
受講生 正義論の講義は、正義や平等という極めて抽象的なテーマを体系的に論じるというものでした。議論するうちに抽象的なものが論理的なものに変わる過程を経験し、論理展開というものはこうなされていくのだなと新鮮な感覚を味わいました。
松本先生の生存学は、ELPのまさに集大成のような講義でした。ELPは、人文哲学、情報、医薬生命など、あらゆる分野の“今”を学ぶと認識しています。松本先生の講義を通じて、命題として存在する、人間はどうあるべきか、どう生きていくのかという問いを意識することができました。

粟野 ELPのプログラム全体を見ていかがでしたでしょうか。
受講生 多様性があり、仕事ではなかなか踏み込めない部分を教えていただけました。世の中で今何が起きているのか、それをただ知るのではなく、正しく知ることができる。そして、我々がそれをどう捉え、どう考えるか。ELPでは、この思考のプロセスをプログラム全体で具現化できる構成になっています。とても勉強になりました。
粟野 ELPで学ばれたことを今のお仕事にどう活かすことができますか。これからのキャリアに役に立つ学びはありましたか。
受講生 3つあります。先ず一つ目に、多角的な視点で物事を捉えることを学びました。二つ目は、知りたいという欲、知識欲がふつふつと湧いてきて、得たものをただインプットするのではなく、自分なりの考えを照らすようになりました。私は仕事で損害保険を扱っていますが、損害保険は、個人の生活や企業活動を側面からサポートする仕事です。故にあらゆる局面で保険のリスクを考えなければなりません。今後は、多様性を持った考え方でアプローチできると思っています。三つ目ですが、企業人になるとどうしても企業の論理で物事を捉えるようになります。しかし、ELPで学ぶことによって、社会人としてどうあるべきか、人としてどうあるべきかをより深く考えるようになりました。そのような捉え方で活動することが、ひょっとすると50年後、100年後の企業文化を作る力に繋がるのではと思っています。
粟野 最後にこれからELPを受講される方にメッセージをいただけますか。
受講生 一言で言うと、人間が豊かになります。ELPでは、芸術はじめ様々な分野の講義を受けることができます。日々、自分がしている事と全く異なる世界に接することで、奥底からジワーっと深みが増すような感覚を得ることができます。短期的にどう変わるかは分かりません。しかし、無意識のうちに変化するものがあるかもしれませんし、自分が身にまとうものが変わるかもしれません。それは服装ではなくて(笑)。もう少し能動的に言うと、身にまとう雰囲気が変わる、変えるということを考えたり行動したりする契機になりました。我々のような年代では特に自分の世界から離れてELPで学ぶことはとても大事だと思っています。
粟野 貴重なお話しをありがとうございました。また思修館俱楽部などの同窓会ネットワークもございますので、引き続きどうぞよろしくお願い致します。ありがとうございました。

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