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Graduate student referral

田中 仁海 / 2019年入学生

所属 総合生存学館
専門 原子力工学
研究室 総合生存学館 池田裕一教授 ネットワーク社会研究会

大道以多岐亡羊
學者以多方喪生
大道は多岐なるを以て羊を亡う。
学者は多方を以て生を喪う。
「列子」説符より

自己紹介
2014年4月~2019年3月 京都大学 理学部 物理系
卒論テーマ「雷由来の核反応に関する中性子捕獲の断面積測定」

本を読み、たくさんの人と話し、新しいことを知ることが喜びです。
世界のことをより良く知り理解することが日々の目的です。

趣味は読書・映画鑑賞・語学・旅行でたまに随筆を書きます。

語学:フランス語検定2級を二ヶ月半で取りました。ロシア語も勉強中です。
旅行:ユーラシア大陸横断、フランス語学留学など。
特にウイグル・中央アジア・イラン・アルメニア・ロシアの文化が好きです。
読書:永井荷風、三島由紀夫、ヘルマン・ヘッセ
学部の時に京都大学吉田南図書館主催のグレートブックス読書会にて西田幾多郎の『善の研究』の会を開きました。
映画:タルコフスキー、マフマルバフ、パラジャーノフ、ホセ・ルイス・ゲリン、ウェス・アンダーソンの作品をよく見ます。
昨年タルコフスキー鑑賞会を開きました。
随筆:以下のリンクに稀に掲載します。
https://ringojemmyiroha.hatenablog.jp/

冒頭の列子の引用は、以下のように解釈しています。
楊子の隣人が、羊を小さな道に一匹逃してしまう。手伝いを呼ぶが、大きな道は小さな道に分かれておりその小さな道がさらに分かれており、結局羊を見つけることができなかった。
学問も元は同じ大道のはずなのに、いつの間にか多方面に分かれて真理を求めるのが難しくなっている。しかし、源は同じである。

私は専門の物理やエネルギーだけでなく、たくさんの分かれ道を通りました。上記の趣味に書かれた通り文学、語学、哲学なども少し勉強しましたし、たくさん旅行をして様々な人と話しました。映画を通してスターリニズム下のソ連やタリバン政権下のアフガニスタンにも行きました。大人の言いなりになるのを卒業し自分の人生を歩むアメリカの青年の強い眼差にも出会いました。こうして知識の枝を伸ばしていくことを、枝葉末節に放っておくのでは決してなく、学問もとい人間の叡智という源に戻って理解していく。自分の知力によって統一することを怠らないように、この言葉を選びました。

研究内容
私たちは大量生産・消費社会に生きており、毎日膨大なエネルギーを消費して生きています。太陽のエネルギーを何年も蓄積した化石燃料は今の私たちにとって大きなエネルギー源です。しかし同時に地球温暖化抑制という大きな課題に直面しています。原子力はCO2を排出せず、原子の結合エネルギーを利用する効率の良い電源です。しかし福島第一原子力発電所事故の後、世界のエネルギー政策は大きく見直されることになりました。
また近年クリーンなエネルギーである水素が注目されています。これは水素が電気と同じようにエネルギー媒体として流通するかもしれないということです。電気と水素を両方生産できる次世代の原子力が開発されつつあります。
本研究は、現在および将来の技術を最大限活用し、環境問題も考慮して、あるべき将来のエネルギーシステムを提案したいと考えています。火力・原子力・再生可能エネルギーを含めたエネルギー全体を考えたときの原子力の役割を明らかにしようと試みます。

一つのものの見方として、エネルギーを通して世界を理解したいと考えています。

連絡先
tanaka.hitomi.45a @ st.kyoto-u.ac.jp