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Graduate student referral

平野 実晴 / 2013年入学生

所属 総合生存学館
専門 国際法
研究室

思修館での学びを通じて

―友を知り、社会を知り、世界を知り、そして己を知る―
思修館での私の学びは、研修施設に共に住む仲間との深い議論にはじまり、熟議での日本を牽引する方々との意見交換や介護施設研修といった経験に培われ、これからの国外インターンシップや海外武者修行に続きます。友のこと、社会のこと、そして世界のことを考えることで少しずつ見えてきたのは、自分自身であるように思います。リーダーシップを学ぶということには、自分には何ができないかを知ることも含まれると考えています。自分一人では決して解決できない課題に対して集団として立ち向かう際に、どのようにして自分や他人の知識や能力を集団に受容させるのか、私たちは日々の学びを通じて常にその答えを模索しています。私は国際機関への就職を志望しています。個人として競争力を備えつつ、謙虚に周囲と協力していける人材になりたいと思っています。

研究内容

「生存」を「総合的に」考えてみよう、というのは、非常に難解な問いかけです。しかし、他方では身近な問題であるとも思います。例えば、水は、人間が生きていくうえで必須の物質ですが、すべての人に平等なアクセスがあるわけではありません。水を自然科学的に見れば、地球全体を循環するものの、地域的に偏在するものであって、また利用方法によって汚れ方が変わることが分かります。人文学的には、人間の水への接し方は地域ごとに異なる側面があることも分かります。水をめぐる経済や政策は、社会科学の対象にもなります。私は、これらの様々な観点も踏まえつつ、国際法学の視点から研究をしています。第一の問題は、水が人間の生存に必須であるにも拘らず、主要な人権条約には「水へのアクセス権」が明示的に規定されていないことです。これは解釈上含めうるのか?その内容はどのようなものか?といったことを調べています。第二に、近年の国際投資を保護する協定の広がりとともに、水インフラ投資の結果生じた企業と投資受入国間の紛争が国際的な仲裁廷に付託されるようになってきました。このような場合、仲裁廷は科学的証拠、地域的文化、社会経済的考慮などに直面します。国際法上、仲裁廷に示唆を与える基準は存在するのか?水への権利の議論を手掛かりに、一定の回答を与えるべく研究を行っています。