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Graduate student referral

土田 亮 / 2017年入学生

所属 総合生存学館
専門 防災工学・災害人類学
研究室 メンター/指導教員
寶馨 教授

研究指導委託教員
地球環境学堂 地球親和技術学廊
人間環境設計論分野 小林広英 教授

思修館での学びを通じて
 研究は真摯に好奇心を持って科学的ツールを駆使しながら、分析と考察を行うことが何より大事です。一方で、研究・学問と現実世界を結びつけるには、今日的で社会的に意義がありなおかつ鋭くクエスチョンを投げかける営みが求められます。その根本まで遡るとともに諸問題の結び目と解決方法としての学問の全体を俯瞰した上で議論し、本当に理に適うのかリアリティの中で実証するということを一貫する必要があります。そうしなければ、研究と実践は双方向性を持たず意味をなさないと私は考えます。地球・人類・社会の生存に関わる専門家一人一人が現場や研究で各々最先端に閉じこもって新しい何かを発見することも必要ですが、思索・実行・評価できるような総合的な視点を持ち、しなやかに協働するリーダシップを発揮できる人材が日本・世界で求められていることを学部生の時と思修館に入って、全身を通して思い知らされました。



▲国際シンポジウムの学生委員として活動しました

 思修館では文字どおり、自分の専門以外も学ぶ八思や専門をいかに現実世界に落とし込むか現地体得型の学修である海外武者修行やPBRなど「思」「修」をともに極めることを求められます。これらを両立するような研鑽はとても厳しいものでしょうが、むしろ弛まぬ日々を越えた自分や将来がとても楽しみで、そのために学生・教員とともに議論し合い、刺激的な日々を過ごしています。また、総合生存学という新しい学問や態度の確立のために、諸分野の知識を広げるだけでなく、建設的で批判的な学問と立ち位置のあり方をもがき掴みたいと思います。

 これらの思いや環境の中で思修館の中で切磋琢磨しあった暁には、今後世界的に喫緊の問題として迫ってきている気候変動に伴う防災に携われる国連職員及び実務も行える研究者になりたいです。


▲現地で巡り会えたたくさんのつながりに感謝し、課題を解決するために皆で力を合わせて研究しています

 

研究内容

 近年において気候変動に伴い自然災害、特に、豪雨や台風、洪水、土砂災害などの気象学・水文学的事象の数は年々増加しています。とりわけ、途上国かつ赤道に近い島嶼国においては、こうした自然災害の被災可能性や人・社会基盤の脆弱性の高さから政府だけでなく、国内外のNGO、国際機関などの外部団体からの支援を前提とした復興が主となっています。また、地縁・血縁関係による相互扶助的な自力復興も行われています。特に、繰り返し同様の災害に見舞われる常襲地においては、住民自らの経験や在来知が活用されているケースも見られますが、行政による政策や外部団体からの支援と相補的な関係を築けていないことが指摘されています。

 私は、とりわけ平常時から被災後、復興時にかけての統括側(国連・自治体)の施策と外部団体の支援、現地住民などの当事者間の紐帯の揺らぎとその緊張関係、また、地域住民やコミュニティ側の生活に関する実際の被害経験と復興への対応をつぶさに観察や記録し、復興が成功/失敗する要因を分析しています。
 また、極端な豪雨や洪水イベントがどれくらいの確率やリスクで起こるのかを統計的に算出したり、人工衛星画像を用いて災害前後を比較してどのように土地利用が変化し、それが人や都市に影響があったりしたのかにも取り組んでいます。理工学的な手法と人文社会科学的な手法を組み合わせて総合的な防災研究に取り組んでいます。
 今後はこうした異分野の連携を通して、どのようにリスクコミュニケーションやコミュニティ構築を行っていくかを行っていくかを実践的な研究として行っていきます。

▲実測調査やインタビュー調査を現地で行います

 

個人サイト
https://dothen74boc.wixsite.com/tsuchida-ryo

 

活動紹介
スリランカで被災地調査を行いました。(2018.04.05公開)
https://www.gsais.kyoto-u.ac.jp/blog/2018/04/05/20180325

 

記事紹介
私がフィールドであるスリランカで調査するにあたって、考えたことをエッセイとして寄稿しました。(2019.03.22公開)
https://www.gsais.kyoto-u.ac.jp/blog/2019/03/22/20181201