京都大学大学院総合生存学館(思修館)

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研究成果 沖縄県の学校におけるSARS-CoV-2感染(2021-2022年)。

水本憲治 総合生存学館(思修館)准教授らの研究グループは、2020年-2021年に沖縄県内で実施された学校PCRプロジェクト*1のデータを解析し、学校種別・接触レベル別の陽性率を調査し、学校環境下におけるSARS-CoV-2感染の頻度を解析した。

COVID-19の流行期間中、学校環境における児童・生徒間で感染が頻繁に生じるとの想定に基づき、世界中で学校閉鎖が広く実施されたが、学校の種類や接触レベル別の二次感染率については、知見が不足している。本研究では、2021年から2022年にかけて沖縄県で実施された学校PCRプロジェクトのデータを使用し、学校種別・接触レベル別の陽性率を調査し、学校環境におけるSARS-CoV-2感染の頻度を解析した。多数の陽性例が検出されたが、二次感染平均値は、すべてのタイプの学校で約0.5例にとどまった。長期にわたる休校が教育へのアクセスに及ぼす深刻な影響を考慮すると、公衆衛生の利益と子どもたちへの長期的な影響とのバランスを取ることが重要であることが示唆された。

本研究成果は、国際学術誌Emerging Infectious Diseases(IF=7.2, 感染症領域Top10%ジャーナル(8位/132, Journal Citation Reports))に近日掲載予定。

【連携】
本研究は、官学連携・他施設共同で実施された研究です。協力機関としては、沖縄県、大学(京都大学、北海道大学、広島大学、熊本大学/パスツール研究所、長崎大学、米国ジョージア州立大学)であり、責任著者は沖縄県新型コロナウイルス感染症対策疫学・統計解析委員会*2委員長として、沖縄県のサポートにあたっていました。(いずれも所属は当時)

*1: 学校PCRプロジェクト
資料12-4, 学校PCR支援チームの設置について(案), 第99回沖縄県新型コロナウイルス感染症対策本部会議
https://www.pref.okinawa.jp/_res/projects/default_project/_page_/001/023/403/99-02.pdf

*2: 沖縄県新型コロナウイルス感染症対策疫学・統計解析委員会
https://www.pref.okinawa.jp/_res/projects/default_project/_page_/001/018/406/03kouseiinmeibo_1.pdf

査読有り
Takayama Y, Shimakawa Y,Matsuyama R, Chowell G, Omori R, Nagamoto T, Yamamoto T, Mizumoto K*. SARS-CoV-2 infection in school settings in Okinawa prefecture, Japan, 2021-2022. Emerg Infect Dis. (in press)

その他の業績等
Google Scholar: Kenji Mizumoto
https://scholar.google.co.jp/citations?view_op=list_works&hl=ja&hl=ja&user=OW5PDVgAAAAJ&sortby=pubdate

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