「京都大学グローバルリーダー育成プログラム2018(スプリングスクール)」を、2週間の短期交流プログラムとして実施しました。ブラウン大学、国際・開発研究大学院、マッコーリー大学、ハノーファー大学、レジャイナ大学の修士・博士課程に在籍する5名の学生を短期交流学生として受け入れました。短期交流学生、京都大学他研究科に在籍する4名の学生及び総合生存学館に在籍する5名の学生が、3月5日から18日まで行われた様々な講義や実習に参加しました。

▲京都大学総合博物館前にて集合写真

本プログラムは、地球規模の課題を解決するにあたって必要となるリーダーシップの知識と能力を身に付けるほか、日本文化に対する理解と多様な文化に対する感性を育むことを目的としています。そのため、総合生存学館の教授による講義では、わたしたちが現在どのような地球規模の課題に直面しているのか、なし得る解決策や努力はどのようなものであるかについて焦点が当てられました。その一例として、山敷庸亮教授は地球という惑星の尊さについて、磯部洋明准教授は宇宙における人文学の意義について、マルク・アンリ・デロッシュ 准教授は心の哲学の重要性について、お話してくださいました。

  

      ▲講義風景(左から山敷教授、磯部准教授、デロッシュ准教授)

さらに、参加学生は、長岡禅塾における禅の経験を通じて、日本文化の真髄を学びました。具体的には、瞑想や作務(裏庭の清掃)の修行を行いました。華道家元として最もよく知られている池坊では、生け花の実習も行いました。野田学教授によるご指導の下、学生たちは、生け花が有する(自然や命を尊ぶといった)深淵な意義や、日常生活のなかで、どのように花を生けるかについて学ぶという貴重な経験をさせて頂きました。そして、泉拓良教授による講義と京都大学総合博物館における見学実習は、京都学派の精神とフィールドワークの重要性を学ぶ素晴らしい機会となりました。

 

        ▲長岡禅塾にて禅の経験(左から瞑想、作務(裏庭の清掃))

 

        ▲池坊会館にて華道の実習

        ▲裏千家茶道会館にて茶道の実習

 

        ▲泉教授の講義風景、京都大学総合博物館における見学実習

参加学生は、リーダーシップに関する講義を受けただけではありません。参加学生でチームを形成し、小学生が地球規模の課題に興味を抱くようなワークショップの企画と教材の作成を行うことが、各チームに課題として与えられました。この目的は、第一に、グローバルリーダーになる方法を理論的に教えるというよりはむしろ、チームで実際に活動する経験を通じて、リーダーシップに対する理解を、参加学生に深めてもらうということにあります。第二に、人類の生存にあたっては、次世代が不可欠だからです。そのような自覚が、よきリーダーであるためには、常に重要なことだと思います。

 

        ▲チームに分かれてワークショップの準備

 

        ▲小学生を対象としたワークショップ、京都大学東一条館前で訪問した小学生と集合写真

最終日に参加学生は、本プログラムを通じて学んだことを発表し、プログラムに対する感謝の念を表しました。日本文化を学ぶことによって、参加学生は、異なる文化を理解することが、グローバルリーダーの根底にあるということがわかりました。さらに、地球規模の課題を解決するには、個々人の知恵と協力が必要であり、リーダーシップをどのように共有するのかについて、理解を深めることができました。

文責:中本天望(総合生存学館2年生)