京都大学大学院総合生存学館(思修館)

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ニュース 修了生の白石晃將さんが3月よりFAOにて勤務を開始しました。

修了生の白石晃將さんが2018年3月より国連食糧農業機関(FAO)のローマ本部にて勤務を開始しました。
夢を叶えた白石さんに、早速インタビューしてみました。

なぜ国連食糧農業機関(FAO)を選んだのですか?
「食」及び「国際性」というキーワードが決め手の一つだと思います。大学入学時に抱いていた「将来は食に携わる仕事がしたい」という気持ちを持ちつつ、思修館プログラムをとおして国際的な環境で働くことに大きな魅力を感じるようになりました。プログラム履修4年次の海外武者修行として実際にFAOでインターンをして、求めている職場環境に非常に近いと感じ、将来FAOで正規職員として働くことを目標に設定しました。武者修行中、専門性(微生物学・細胞生物学)が発揮できること、政府レベルでの公式な情報やデータを扱う責任ある立場での業務が出来ることを実感できたことも、食料と農業分野の国連の筆頭専門機関であるFAOで働きたいと思った理由の一つです。これからジュニア専門官(Junior Professional Officer)という立場で勤務を開始できることに喜びと感謝を感じつつ、世界そして日本の食料安全保障にしっかりと貢献します。
 
在学中の思い出深いエピソードを教えてください。
最も思い出深く、現在のキャリアパスにとって重要なプログラムは「海外武者修行」であったと思います。武者修行中の一年間は、自分の持っている力の120%で常に駆け抜けていたような気持ちでいました。国際会議等の規模、加盟国の専門家との議論の中で感じる責任・使命の大きさに度々恐れおののきつつ、少しずつ国際舞台での仕事のやり方を覚えました。武者修行の重要性は、一年間、ローマで行った実際の業務に加え、その渡航前の準備で考えを巡らせたことやその後のキャリアパスにとっても大きな意味を持ちました。ローマ滞在中、ホームステイをしたことも非常に心に残っております。「Ciao(こんにちは)」しか発することが出来なかったイタリア語も日常会話が少しできるまで向上し、イタリア人のすごくポジティブなものの捉え方、考え方も同時に学びました。
 
将来の展望を教えてください。
将来はより責任ある立場で国連機関、政府機関等にて勤務し、世界そして日本の食料安全保障の確保に貢献することです。京都大学を卒業後一年間、外務省の経済安全保障課にて、日本のエネルギー・鉱物資源及び食料の安全保障に関わる業務を行ってきました。国際会議への出席や、対象国との各種協議、関係省庁との連携をとおして、将来は更に経験と知見を向上させ、社会のために働きたい、より良い世界を作る貢献をしたいと思うようになりました。国連機関のジュニア専門官というエントリーレベルでの採用から着実にレベルアップし、将来は国際機関や国の方針を決めることの出来るような人材になりたいと思います。
 
後輩や大学院進学を考えている方へのメッセージをお願いします。
思修館には様々なバックグラウンドを持った学生が集まり、各々の専門性を身につけて巣立っていきます。5年間のプログラムは、時間的にも体力的にも非常にタフではありますが、現在の世の中で必要とされる知識や能力を身につけるのに最適な場と思います。私は農学研究科で微生物学の専門性を身につけながら、各種プログラムをこなしましたが、今振り返ると、その一つ一つが大変重要で意味のある時間であったと感じます。これからの日本や世界を作っていくのは自分たちであるということを再認識し、ともに頑張りましょう!

▲FAO駐日連絡事務所にて、ボリコ所長とかたい握手を交わす白石さん。

白石さんのプログラム履修4年次の海外武者修行レポートはこちらをご覧ください。

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