京都大学大学院総合生存学館(思修館)

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ニュース アートイノベーション産学共同講座の設置について記者会見を行いました。

▲左から、中尾光宏 凸版印刷株式会社常務、大久保伸一 同副社長、山極壽一総長、寶馨学館長、土佐尚子特定教授

 

京都大学総合生存学館(思修館)では、凸版印刷株式会社と共にアートの産業応用を目指し、土佐尚子総合生存学館特定教授による日本の美をテーマとしたアートの社会実装に向けて、「凸版印刷アートイノベーション産学共同講座」を今年5月から設置し、7月8日(月)に記者会見を行いました。
 
「凸版印刷アートイノベーション産学共同講座」は、京都大学と凸版印刷株式会社が、アートと最先端テクノロジーを組み合わせてイノベーティブな社会的価値創造を目指し、2019年5月に京都大学総合生存学館(思修館)に設置、3年間の共同研究を進めます。
 
本産学共同講座では、同特定教授の日本の美・文化を切り口とした「Invisible Beauty:先端技術で見える自然の美」をテーマにしたメディア・アートと、凸版印刷株式会社が持つ表現技術を組み合わせ、アートの社会実装に取り組みます。
具体的には、アナログな物理的世界の色彩や形状を、先端技術で捉えてデジタル表現するアート表現から新しい価値の創造に挑みます。また、そのアート表現を用いて様々な社会実装を行い、新しい工業意匠向け商材から都市開発まで産業応用を目指します。詳細は、こちらのURLをご覧ください。
http://tosa.gsais.kyoto-u.ac.jp/
 
■背景
土佐総合生存学館特定教授は、アート・カルチャー・テクノロジーを兼ね備えた人財や組織がイノベーションを起こすことができるとした「アートイノベーション」の先駆者であり、アートとテクノロジーで構成される現代美術が社会イノベーションを生み出す仕組み+日本の美・文化を切り口とした研究を進めています。その中で、アートイノベーションを用いて、資本化できていない芸術文化資源を方法論により経済価値に変換すべきという考えのもと、物理現象としての美を発見するアーティスト、発見した美を数式化する学者、数式化された美をコンピュータでデータ化する技術者の3者連携が必要と提唱しています。
凸版印刷株式会社は、印刷技術で培われたカラーマネジメント技術や高精細な画像データ処理技術、形状を精確にデジタル化する計測技術といった先端表現技術を活用し、4K8K映像表現やバーチャルリアリティー(VR)、デジタルアーカイブなどのコンテンツソリューションを提供しています。また社会的価値創造企業として、既存の枠組みから脱却して新たな価値を生み出すイノベーションの創出という社会全体の要請に対しても、取り組みを強化しています。
このたび両者は、アートと先端映像表現を切り口に社会をイノベートしていくことを目指し、両者のリソースを有効に活用できる枠組みとして、この共同講座の開設に至りました。
 
■共同講座の概要
・名称
 凸版印刷アートイノベーション産学共同講座
・設置場所
 京都大学 大学院総合生存学館
・参画機関
 凸版印刷株式会社
・研究期間
 2019年5月 ~ 2022年4月

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